競売物件を買ってみたらとんでもないことに⁉︎
競売不動産投資で全所有物件トータル年利15.7%の利回りを実現し、不労所得を得ている不動産投資LaboのRYOです。
競売物件を実際に買ってみましたのでレポートします。
1、競売物件情報を確認してみた
ある地方の一戸建てが競売に出たので検討してみました。
所在地:福島県の地方物件
間取り:5DK一戸建て(和室3室)
築年数:48年
現状:所有者1名が住宅として使用している。
買受可能価格:180万
*買受可能価格とは裁判所が提示する最低の入札価格です。これ未満での入札はできません。
上記写真は実際に競売に出された一戸建ての外観写真です。
写真資料は裁判所が発行する3点セットに添付されている写真です。
競売開始前に撮られる写真なので、そのままの状態です。
残置物があるのがよく分かります。
3点セットを見る上で注意点がありますが、それは別のブログで説明します。
2、入札の是非を検討してみた
上記の情報は、全て裁判所が発行する資料で確認できます。
もちろん現地に行くことも可能ですが、内覧はもちろん敷地にも入れないので、外観を眺める程度になります。
裁判所が発行する3点セットの他に、参考となる資料は
・登記簿謄本
登記簿謄本は、その土地建物の構造から、所有者や債権者の情報が履歴としてわかる資料です。
ここで現在の所有者名を確認したり、債権者(主に銀行)を確認します。
次にGoogleマップは大変参考になります。
直接行くことも大切ですが、Googleマップでも十分、写真で対象物件の状況を確認できます。
注意点としては、Googleマップの撮影日を確認することくらいです。あまり古いとその後の経年劣化を想定する必要があります。
また周辺の地図を確認し、コンビニやスーパー、学校、病院など、利便性もここで確認することができます。
今回の対象物件は、所有者も単独で、債権者も銀行からの住宅ローンであることが判明しましたので、権利関係の移行は比較的に問題なくできそうです。
またGoogleマップで確認しても、近くにコンビニや学校もあり、お子様がいる家族が住むには問題ない立地と判断しました。
3点セットや登記簿謄本、Googleマップ等を加味した結果、問題なく賃貸物件として活用可能と判断しました。
他にも判断ポイントやテクニックはありますが、それは別のブログでご紹介します。
3、入札価格を設定してみた
大切なのが入札価格を決める作業になります。
入札価格はダイレクトに利回りに直結しますので非常に大切です。
尚、入札価格を決定するためには下記の情報や想定が必要です。
① 貸し出す際の家賃
② 貸し出すまでにかかる費用
③ 残置物等の処分費など
① 家賃の設定
家賃の設定で参考になるのが近隣の賃貸情報です。
ネットで掲載されている近隣の貸出物件情報を参考に平均価格を算出しますが、できるだけ近い築年数と間取りを参考にします。
今回、この物件の近隣で掲載されている情報を確認すると、65,000〜75,000円になりましたので、70,000円で設定しました。
② リフォームなどの費用
今回3点セットから得た情報として、数年前に水回り(キッチン、トイレ、風呂場)のリフォームを行ったとの記載がありましたので、水回りのリフォームは、ほぼかからないと判断しました。
築年数から想定し、屋根の瓦は痛みがあると想定し、瓦の入れ替え費用を計上しました。
部屋の多くが畳になっておりましたので、フローリング仕様に変更することを想定し、床の張り替え費用を計上しました。
壁紙も汚れていることを想定し、部屋の壁紙の張り替え費用を計上しました。
③ 残置物の費用
今回の対象物件には、所有者が1名で住んでおり男性です。
一般的に男性は日頃の掃除を行わない傾向があるので、クリーニング費用は多めに計上することにしました。
しかし写真でみる限り、残置物が多い訳でもなく、所謂ゴミ屋敷ではないので処分費用はさほどかからないと想定しました。
4、利回りの計算をしてみた
△想定家賃 → 月額70,000円✖️12ヶ月=840,000円(年)
△想定リフォーム代+処分費用 → 250万
△利回り16% → 84万➗0.16=5,250,000円
△限界入札価格 → 5,250,000円ー2,500,000円(リフォーム)=2,750,000円
因みに利回りは、自分で希望する%を設定しますが、私の場合、最低15%を目指しているので、想定外のことを考慮し15%に1%を上乗せして設定してみました。
限界入札価格が275万で、裁判所の買受可能価格が180万なので入札可能な価格です。
余談ですが、私はここの段階で、買受可能価格を下回った時点で、入札を断念します。
因みに、今回は賃貸を想定して利回りを計算しておりますので、転売する場合は転売価格を設定する必要があります。
また賃貸物件の管理を不動産屋に委託する場合は、月の管理費も利回り計算に入れる必要がありますのでご注意ください。
*その他かかる費用:取得税、登記代、固定資産税、火災保険料、管理費など
5、いざ入札してみた
最終的に今回の物件の入札価格は2,555,369円で決定!
因みに入札価格は1円単位まで設定できます。
1円でも他より高ければ最高入札者になるので、1円の設定も大切です。
注意点として、欲しいからといって無理に入札価格をかげないこと。
自分が計算した限界価格を超えての入札は、結果的に損する可能性が高いです。
結果として、入札者数は4件(4人)無事、最高入札者として落札できました!
6、リフォームしてみた
権利関係が済んだら、早速貸し出すためのリフォーム開始です。
内覧は不動産の権利が委譲されて可能です。
当初心配していた、シロアリ等の被害や雨漏りもなかったので、リフォーム代は想定内に収まりそうな感じです。
瓦が想定上に痛んでおりましたので、その分の費用は上乗せする必要がありそうです。
複数のリフォーム業者から見積もりを取り、最終的には195万円でリフォームと残置物の処理、ハウスクリーニングを完了できました。
最終的にかかった全費用は。
入札 価格:2,555,369円
リフォーム:1,950,000円
合 計:4,505,369円
その他取得税、登記代がかかりますので、合計は480万になりました。
この状況から、期待利回りは。
84万(家賃)➗480万=17.5%
これが競売物件投資の醍醐味です。
一般の住宅では達成できない利回りがここにあります。
7、いざオーナーになる
当初の予定では、賃料を7万円に設定しましたが、早めに入居してもらいたいので、賃料を65,000円に設定し、不動産屋にお願いしました。
因みに私は不動産屋に依頼する時は、「一般媒介」一択です。
専任媒介だと複数の不動産屋に依頼ができず、また不動産情報を多くの人の目にとまってもらうには複数の不動産屋に依頼するのがベターです。
賃料を下げたこともあり、結果として掲載後1週間で入居者が決まりました。
最終的な利回りは。
(65,000✖️12)➗480万=16.25%
8、競売物件成功の秘訣
多くの競売物件を扱ってきた経験からは伝えられる、成功するための秘訣は
① 3点セットの理解と読み込み(基本中の基本)
② 周辺立地の調査(利便性)
③ 高めのリフォーム代を想定する(想定外のリフォームがあるかも)
④ 入札価格は無理に上げない(諦めることも必要)
⑤ 見積もりは複数から取る(業者のカモにならない)
⑥ 高い利回りの実現(競売唯一のメリット。希望利回りは高く)
住宅に関わる専門的な知識は必要ありませんが、3点セットを読み込むには、最低限必要な知識は備わっておく必要はあります。
よく競売不動産投資で失敗している方や、競売投資を否定する方の多くは、3点セットの理解が足らないか、事前の想定が甘すぎるがゆえ招いた失敗がほとんどです。
競売は誰でも参加できる入札制度です。
正い知識を身につけ、是非チャレンジしてみてください。
競売不動産投資って大丈夫?そのメリットとデメリット
競売不動産投資で全所有物件トータル年利15.7%の利回りを実現し、不労所得を得ている不動産投資LaboのRYOです。
一般的に競売不動産に対するイメージとして
「怖い」「汚い」「専門的で難しい」
などのイメージをお持ちである方は少なくないと思いますが、経験上、高利回りで不労所得を獲得できる不動産投資は「競売不動産」が断然一番です!
日頃、競売不動産に触れる機会のない方へ、優しくお伝えできればと思っております。
尚、このブログは競売不動産を賃貸として活用することを前提としておりますので、いわゆる転売を想定したものではありません。
1、そもそも競売不動産って?
そもそも競売不動産とはどういったものでしょうか?
一般的に不動産を売買する場合は、免許のある不動産屋が仲介となり、不動産を売買しますが、一方で競売不動産は端的に言うと、「何らかの理由で対象不動産が差し押さえされ、自己返済ができない場合に、裁判所の権限を持って強制的に対象不動産を売却する手続き」になります。
一般的な理由としては、住宅ローンが返済できない場合や、その他債務(借金等)が返済できない場合、担保となっている対象不動産が競売に回されます。
よって競売不動産の場合、対象不動産の所有者や仲介する人はおらず、裁判所が行う「入札制度」によって入札し、落札したものが取得する取引です。
手続きは裁判所が行い、最高金額を入札した者が落札者(対象不動産を購入でききる権利)になります。
裁判所と聞くと、面倒くさいイメージがありますが、実際は、裁判所に行くことなく、WEBから情報を得ますし、封書のみで入札手続きを行いますので、裁判所に行くことはありません。
最近は手軽に手続きが可能になったので、不動産事業者のみならず、個人の参加者も増加しております。
2、競売不動産投資のメリットは?
私の経験になりますが、競売不動産を扱うメリットはただ1つです。
それは、高利回りが実現できることです。
一般的な不動産投資の利回りをまとめると。
・新築の不動産投資利回り 5〜10%
・中古不動産投資利回り 8〜12%
・競売不動産投資利回り 15%以上
これについては、対象不動産の立地や築年数など、様々な条件もありますが、肌感覚的にも上記の利回りで投資されるのではないでしょうか?
競売不動産のメリットは「高利回り」の1択です。
先ほども述べましたが、競売不動産の特徴は、「入札制度」になります。
一定のルールは存在しますが、原則価格の決定は自分が設定しますので、高利回りが期待できるということです。
多少、話は脱線しますが、一般的にWEBなどで掲載されている中古不動産物件で高利回りが期待できない理由は何故だか知っていますか?
答えは簡単で、高利回り不動産は、WEBなどで掲載される前に、不動産屋などが購入してしまうので、掲載されている不動産の多くは所謂「B級、C級の低利回り不動産」です。
我々は不動産関係の仕事ではない限り「情報弱者」ですので、必ずしもWEB上に掲載されている物件情報は公平ではないのです。
一方、競売不動産情報は公平です。
裁判所が発行する書類(一般的に3点セットと言います)、情報の内容、発信のタイミング、入札方法・・・どれをとっても分け隔てなく公平です。
なので高利回りが期待できる物件情報を手に入れることができるのも、もう1つのメリットと言えます。
3、競売不動産投資のデメリットは?
競売を投資対象としない方のほとんどがこのデメリットを感じるからでしょう。
代表的なデメリットを紹介すると下記の2つといえます。
① 担保責任がない。内覧ができない
② 入居者がいる場合、退去させるのが難しい
① 担保責任がない。内覧できない
みなさんのイメージで一番感じるデメリットは、やはり担保責任がないことだと思います。
私も競売不動産投資を行う前は、これが一番のネックでした。
担保責任がないとは、競売不動産は、一般的な不動産売買とは違いますので、仲介業者もいません。よって購入前に物件の状況を保証してくれることはありません。
例えば、購入後、壁やガラス窓が壊れていても、雨漏りしてても、シロアリに腐食されていても一切保証はありませんので、自分で修繕を負担することになります。
また一般的に入札前に、対象不動産を内覧できることは、制度的にはありますが、実務では99%ありません。よって内覧できない状況で、購入を決定する必要があります。
これが競売不動産投資を躊躇する主な原因といえます。
しかしながら、これが逆に競売不動産投資が高利回りになるカラクリといえます。
またこれらのデメリットの多くは、裁判所が発行する「3点セット」を見ることで入札前におおよその予想がつきます。要は3点セットの読み方がわかれば、さほど怖い投資にならないと言う訳です。
② 入居者がいる場合、退去させるのが難しい
一般的に落札した物件には、入居者がいる場合が多いです。
そのほとんどは、前所有者でありますが、賃貸して住んでいる方もいます。
昔は法律がなく、入居者を退去させることは難しいことがありました。
しかし現在は、入居者を退去させることができる法律が整っており、その手続きも簡易になっておりますので、現在においては退去させること自体難しくありません。
むしろ入居者がある物件を購入するメリットもあります。
要は「オーナーチェンジ」と言う考え方で、家賃を払ってもらい、そのまま済んでもらえれば、あっという間に収益物件になるので、入居者を探す費用がかかりません。
入居者がいる場合でもメリットとなることもありますので、入居者=デメリットという考えは間違いといえます。
3、競売不動産投資に向いている人は?
長年、競売不動産投資を行なってきた者として、全員が対象となる投資だと思っておりません。
競売不動産投資に向いている人とはどんな人でしょう?
① 投資する金額に限りがある人
なんども申し上げておりますが、競売不動産投資最大の魅力は「高利回り」の実現です。
しかしながら一般的な不動産投資よりも多少のリスクは存在します。
仮に1億円を投資できる方ならどうでしょうか?
・1億円を年8%で投資 → 年800万のgain
・1000万を年8%で投資 → 年80万のgain
投資できる額が高ければ高いほど、高利回りで回さなくても十分なリターンを獲得できます。
もちろんgainしたい金額にもよりますが、投資額が大きければ多いほど、利回りを低くしても十分なリターンが得られます。
しかし投資額が少なければ、その分同じ利回りでも獲得できるリターンの額は少ないです。
考え方にもよりますが、少ない投資金額で多くのリターンを得るには、より高利回りな物に投資する必要があります。
例えば新築に投資する方法は、まさしく「金持ちの投資方法」に他ありません。
・1000万を年10%で投資 → 年100万のgain(10年回収)
・1000万を年20%で投資 → 年200万のgain(5年回収)
また競売不動産の特徴として、安い物件が多く存在するのも魅力です。
一般的には、相場の50%以下の物件がゴロゴロ存在しているのが現状です。
理由は明確で、裁判所は「儲け」の考えではなく「処分」という考えだからです。
もちろん裁判所が利益を上乗せすることはありません。
② 3点セットが読める人
裁判所は競売にあたり、必ず「3点セット」を発行します。
詳細は割愛しますが、競売不動産に関する情報が載っている書類で、WEBから無料で容易に取得が可能です。
この3点セットは裁判所が命令し、裁判所執行官が調査し、また依頼した不動産鑑定士が物件を調査した結果が記されています。
具体的には。
・対象物件の基本情報(土地建物の平米数や間取り、構造など)
・最低入札価格や入札に関する情報
・権利関係
・入居者または所有者のインタビュー
・対象物件の価値計算根拠
・対象物件の写真(外観や内観)
・その他判明している事項
この3点セットは専門家や執行官が第3者として調査した結果を記していますので、かなりの信憑性や正確性があります。
気になる内観なども写真などで見ることができるので、おおよその予想が可能です。
また所有者のインタビューもありますので、所有者の人柄や現在の入居状況なども知ることができる万能な書類です。
これらの書類を丹念に見ることで、上記で述べたおおよそのデメリットをカットすることができます。
私の経験上、この3点セットと違ったことは多少はあるにしても大きな瑕疵があったことはありません。
また入札前に瑕疵部分を予想することで、入札額を調整できるので、万が一瑕疵が見つかっても十分投資回収が可能です。
むしろ購入する物件の立地などがより重要です。
余談になりますが、商いとしている不動産屋が出す物件情報の方が、信憑性がありません。
「このマンションは年利○○%で間違いない」という不動産屋がいますが、そのな保証は一切ありません。
また仮に瑕疵担保責任があるとはいえ、購入後トラブルになるケースが多いのが現状です。
競売不動産投資を行う方は、この3点セットを読めることが前提になりますので、多少の専門知識は必要ですが、コツを掴むと50枚程度の書類でも10分程度で判断できます。
4、終わりに
簡単ではありますが、競売不動産投資について説明させて頂きました。
説明した通り、投資である以上、競売不動産にもメリットとデメリットが存在します。
しかしながら投資対象としては、十分に魅力がある投資だと思っていますし、おかげさまで年に多くの不労所得を得ております。
競売不動産投資は、誰にでもできる投資です。
*因みに反社会勢力の方は参加できません。
仲介人がいない分、自身で調べる能力が必要になりますが、決して難しいことではありません。
現在、老若男女問わず、多くの個人投資家も競売不動産に参加しており、年々増えております。
またアフターコロナとして、地方の安い物件も活発に動いており、今後益々競売不動産の需要も増えるでしょう。
今流行りのFIRE実現のための選択肢としても活用できます。
この機会に気になる方は、参考までに裁判所の競売不動産にアクセスしてみてください。
参考サイト